第32回 外科的偶発症への備え──出血・神経損傷・上顎洞トラブルの予防と対応

外科的偶発症への備え

武蔵小金井の当院がお届けするインプラント連載「武蔵小金井 インプラント」シリーズ第32回のテーマは、「外科的偶発症への備え」です。インプラント治療は、あごの骨に人工歯根を埋め込む外科手術を伴う医療行為です。どれほど入念に準備をしても、出血、神経損傷によるしびれ、上顎洞(じょうがくどう=上あごの奥にある空洞)のトラブル、感染といった偶発症──手術に伴って一定の確率で起こり得る、意図しない好ましくない出来事──の可能性をゼロにすることはできません。大切なのは、起こり得ることを正しく知り、確率を下げる予防の体制と、万一のときの対応をあらかじめ確認しておくことです。

はじめにお断りしておくと、本連載の第19回では、インプラントを「使い始めてから」起こり得るトラブル──ぐらつき、被せ物の破損、脱離など──と再治療の考え方を扱いました。本記事で取り上げるのは、それとは区別される「手術のとき、およびその前後」に起こり得る外科的偶発症です。同じ「トラブル」という言葉でも、起こる時期も原因も対応も異なります。使用中の不具合が気になる方は第19回を、これから手術を控えている方や、リスクの説明を聞いて不安を感じた方は、本記事をお読みください。

以下では、偶発症の種類の一般論、なぜ起こり得るのか、診断と計画による予防の体制、万一起きたときの対応の考え方、そして患者さんの側が術前に確認しておきたいことを、順を追って解説します。

目次

外科的偶発症とは何か──「ミス」とは区別される医療上のリスク

外科的偶発症とは、手術に伴って起こり得る、意図しない身体への影響の総称です。医療の現場では「合併症」という言葉がほぼ同じ意味で使われることもあります。重要なのは、手技そのものが適切に行われていても、一定の確率で起こり得るという点です。この点で、避けられたはずの「過誤(ミス)」とは区別されます。人の身体には大きな個人差があり、手術はその身体への介入である以上、リスクを完全になくすことはできないためです。

インプラント手術は、歯科の外科処置の中では手順が比較的確立された治療であり、重い偶発症の頻度は低いと考えられています。ただし、頻度が低いことと起こらないことは同じではありません。だからこそ術前の説明(インフォームド・コンセント)では、起こり得る偶発症についての説明が行われます。説明を聞いて不安になるのは自然なことですが、「説明がある=危険な治療」というわけではなく、起こり得ることを患者さんと共有し、一緒に備えるための大切な手続きです。公益社団法人日本口腔インプラント学会の『口腔インプラント治療指針2024』でも、安全に治療を行うための術前の診査・診断とリスク管理は重視されている領域です。なお、同意までの流れや説明で確認したい項目の全体像は第21回で扱いましたので、本記事は偶発症に絞って掘り下げます。

手術に伴い起こり得る主な偶発症──種類とサインの一般論

まず、インプラント手術に伴い起こり得る代表的な偶発症を、一般論として整理します。以下は「起こり得るものの一覧」であって、すべてが高い頻度で起こるという意味ではありません。それぞれの内容と、気づくきっかけになるサインを知っておきましょう。

出血──ある程度は起こるもの、注意したいのは「止まりにくい出血」

歯ぐきを切開し、骨に穴を形成する以上、術中・術後のある程度の出血は避けられません。通常は圧迫や縫合などの処置で止まり、術後は唾液に血がにじむ程度の状態が半日から1日ほど続くのが一般的な経過です。一方で、骨の中や周囲の血管が傷つくと、出血が長引くことがあります。とくに下あごの内側の血管の損傷はまれながら重要とされ、口の底が腫れて飲み込みにくさや息苦しさにつながり得るため、迅速な対応が必要です。また、血液を固まりにくくするお薬(抗血栓薬)を服用中の方や、血圧のコントロールが不十分な方は、出血が長引きやすい傾向があります。服薬と手術の関係は第28回で詳しく解説しています。

神経損傷──下唇やあごのしびれ・感覚の変化

下あごの骨の中には、下歯槽神経(かしそうしんけい)という、下あごの歯や下唇の感覚を伝える神経が通っています。埋入する位置や深さがこの神経に近い場合、ドリルの操作やインプラント体そのものが神経を圧迫・損傷し、下唇やあごの皮膚のしびれ、感覚の鈍さ、ピリピリとした違和感が生じることがあります。感覚をつかさどる神経のため、顔の動きが失われるわけではありませんが、症状が続くと食事や会話の快適さに影響します。回復の見込みは損傷の程度によって幅があり、時間とともに改善するものから、長く残るものまであります。下あごの骨の構造と神経の位置関係そのものについては、第25回「下顎の解剖と下歯槽神経」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

上顎洞のトラブル──穿孔・上顎洞炎・迷入

上あごの奥歯の上方には、上顎洞という副鼻腔(鼻とつながる空洞)が広がっています。奥歯を失うとこの部位の骨は高さを失いやすく、インプラントと上顎洞の距離が近くなりがちです。起こり得るトラブルとしては、上顎洞の底の粘膜が破れる「穿孔(せんこう)」、そこから細菌が入り込んで炎症を起こす「上顎洞炎(じょうがくどうえん)」、まれにインプラント体や器具が空洞の中に入り込んでしまう「迷入(めいにゅう)」が挙げられます。片側だけの鼻づまり、鼻からの出血、頬の重い痛み、水や空気が鼻に抜ける感じなどが、気づくきっかけになることがあります。

感染──腫れや痛みの「ぶり返し」がサイン

手術部位に細菌が入り込むと、感染による炎症が起こることがあります。腫れや痛みがいったん落ち着いた後にぶり返す、膿のようなにおいや味がする、といった経過が典型的なサインです。感染が続くと、骨とインプラントの結合(オッセオインテグレーション)が妨げられ、初期の安定が失われる原因にもなります。手術環境の清潔管理、術後に処方されるお薬の服用、そして口腔内の清掃状態が予防の柱になります。喫煙が治癒や感染のリスクに影響することは、第30回で述べたとおりです。

そのほかに知られている偶発症

頻度は高くないものの、次のようなものも知られています。隣の歯の根を傷つけてしまう「隣在歯の損傷」、ドリルなど器具の破折、治療中の空気が組織の中に入り込む「皮下気腫(ひかきしゅ)」、小さな部品の誤飲・誤嚥(ごえん=気管の側に入ってしまうこと)、骨の薄い部位に亀裂が入る「骨の裂開・穿孔」などです。これらには、埋入方向のシミュレーション、器具の点検、のどの保護(ガーゼによる咽頭部の防御)といった、それぞれ定型的な予防策があります。

偶発症 起こりやすい部位・状況 気づくきっかけになる主なサイン
止まりにくい出血 抗血栓薬の服用中、血圧が高い状態、下あごの内側に近い操作 鮮やかな血がにじみ続ける、口の底の腫れ、飲み込みにくさ
神経損傷(しびれ) 下あごの奥歯など、神経までの距離に余裕がない部位への埋入 麻酔が切れた後も続く下唇・あごのしびれ、感覚の鈍さ
上顎洞のトラブル 上あごの奥歯で、骨の高さが不足している部位 片側の鼻づまり・鼻からの出血、頬の重い痛み、水が鼻に抜ける感じ
感染 清掃状態がよくないとき、喫煙、治癒力が低下しているとき いったん引いた腫れ・痛みのぶり返し、膿のようなにおい・味
そのほか(隣在歯の損傷・器具の破折・皮下気腫・誤飲など) 歯と歯の間が狭い部位、視野の確保が難しい部位 隣の歯の痛みや違和感、頬・首の急な腫れなど

なぜ偶発症は起こり得るのか──背景にある4つの要因

偶発症は「運が悪いと起こるもの」ではなく、背景には共通する要因があります。要因を知ることは、次の章で述べる予防策の意味を理解する土台になります。

要因1:解剖学的な構造の個人差

血管や神経の走行、上顎洞の大きさや形には、大きな個人差があります。同じ「下あごの奥歯」への埋入でも、神経までの距離に余裕のある方もいれば、わずかしかない方もいます。さらに、歯を失ってからの期間が長いほどあごの骨は痩せていき、神経や上顎洞までの距離は近くなる傾向があります。平均的な解剖を前提にするのではなく、その方ご自身の三次元的な形を把握することが、すべての出発点になります。

要因2:骨の量と質は外から見えない

骨の幅や高さ(骨量)、硬さ(骨質)は、見た目や歯ぐきの上からの触診では分かりません。骨がとても硬い場合は削るときの摩擦熱への配慮が必要になり、柔らかい場合は初期固定(埋入直後の安定)が得られにくくなります。骨の条件は、手術の難易度と偶発症の起こりやすさに直結します。骨量・骨質の評価の考え方は、第23回で詳しく扱いました。

要因3:全身状態と服用中のお薬

高血圧や糖尿病などの全身疾患、抗血栓薬や骨粗しょう症治療薬などの服薬は、出血・感染・治癒のそれぞれの段階に影響します。全身疾患との関係は第9回、抗血栓薬は第28回、骨吸収抑制薬は第29回で扱ったとおり、術前に把握し、必要に応じて医科の主治医と連携しておくことが前提になります。

要因4:二次元のレントゲンだけでは距離を測れない

従来のパノラマレントゲンは、立体であるあごの骨を一枚の平面に写すため、外側・内側方向の情報が得られず、距離の読み取りにも誤差が生じます。三次元的な情報を持たないまま計画を立てることは、それ自体が偶発症のリスク要因になり得ます。だからこそ、後述する歯科用CTによる評価が重視されています。

予防の中心は診断と計画──偶発症の確率を下げる体制

偶発症への備えの第一は、起きてからの対応ではなく、起こる確率そのものを下げる診断と計画です。当院でも、以下のような体制を重視しています。

歯科用CTによる三次元評価と「安全域」の設定

歯科用CT(CBCT)で、骨の幅・高さ、神経の通り道、上顎洞の位置を三次元的に確認し、埋め込む位置・深さ・角度、インプラントの長さと太さを決めます。神経や上顎洞との間に一定の距離(安全域)を確保した計画を立てること、複数の断面で計測を重ねて確認することが、神経損傷や穿孔の予防の基本です。

シミュレーションとサージカルガイドの活用

立てた計画を手術で正確に再現するために、コンピュータ上での埋入シミュレーションと、埋入する位置・方向・深さを誘導する装置(サージカルガイド)の使用が検討されます。道具の詳細は第4回・第16回で解説していますが、偶発症の予防という観点では、「計画と実際のずれ」を小さくするための手段と位置づけられます。

全身状態の把握と医科との連携

問診とお薬手帳の確認、必要に応じた血液検査で、出血や治癒に関わる全身の条件を確認します。抗血栓薬を服用中の方は、自己判断で中止せず、処方している主治医と歯科医師の双方に相談してください。お薬をやめることには血管が詰まる病気(血栓症)のリスクが伴うため、続けたまま出血対策を行うのか、医科の判断で調整するのかを、連携のうえで決めていきます。

清潔な手術環境と感染対策

器具の滅菌、清潔域の管理、術野の消毒、術後のお薬の指示といった感染対策は、目立ちませんが感染予防に直結する部分です。あわせて、手術の前に歯周病の治療やクリーニングを済ませ、口の中の細菌の量を減らしておくことも、大切な準備のひとつです。

「無理をしない」という計画上の判断

骨の条件が厳しい場合には、骨造成(骨を増やす処置)を併用する、埋入する位置や本数を見直す、より侵襲の少ない術式を選ぶ、難しい症例では連携する高次医療機関を紹介する──といった選択肢が検討されます。リスクが高いと判断した計画に固執せず、立ち止まって見直せることも、予防体制の大切な一部です。

万一起きたときの対応の考え方──早い連絡が選択肢を広げる

予防を尽くしても、偶発症の可能性はゼロにはなりません。備えのもう半分は、「起きたときに、何を・どの順で行うか」があらかじめ決まっていることです。ここでは、一般的な対応の考え方を紹介します。

出血が続くとき

術後の出血は、清潔なガーゼを丸めて出血部に当て、15〜30分ほどしっかり噛んで圧迫する止血が基本です。それでも鮮やかな血がにじみ続ける場合や、口の底が腫れて飲み込みにくい・息がしづらいと感じる場合は、様子を見ずにすぐ歯科医院へ連絡してください。夜間などで連絡がつかないときは、救急外来の受診も選択肢になります。

しびれ・感覚の変化に気づいたとき

麻酔の影響によるしびれは、通常は数時間で消えていきます。翌日になっても下唇やあごのしびれ、感覚の鈍さが残る場合は、早めに歯科医院へ伝えてください。CTなどで原因を確認し、状態に応じて、経過観察、お薬による治療、インプラント体の位置の調整や撤去などが検討されます。神経の回復には時間がかかることがあり、早く対応を始めるほど選択肢が広がります。

上顎洞のトラブルが疑われるとき

手術中に穿孔が確認された場合は、粘膜や骨の状態に応じて、その日の埋入を延期して治癒を待つ、穿孔部の保護・閉鎖を行うといった判断がとられます。術後に片側の鼻づまりや鼻からの出血、頬の重い痛みが続く場合は、上顎洞炎の可能性を考えて診察し、お薬での治療や、必要に応じて耳鼻咽喉科と連携した対応が検討されます。

感染が疑われるとき

ぶり返す腫れや痛み、膿のようなにおい・味があるときは、感染を疑って洗浄やお薬による治療を行います。炎症のコントロールが難しい場合には、いったんインプラント体を撤去し、治癒を待ってから計画を立て直すという判断もあり得ます。撤去は残念な結果に見えるかもしれませんが、炎症を長引かせて骨のダメージを広げないための、前向きな選択肢でもあります。

どの場面にも共通するのは、「早く伝えていただくほど、打てる手が多い」ということです。術後に連絡のつく窓口と緊急時の連絡方法を、手術の前に確認しておきましょう。

患者さんの側で術前に確認・準備しておきたいこと

偶発症への備えは、歯科医院側の体制だけで完結するものではありません。患者さんご自身からの情報提供と術前の確認が、安全を支えるもう一つの柱になります。治療全体の説明・同意の流れは第21回で扱いましたので、ここでは偶発症に関わる項目に絞ってまとめます。

まず、カウンセリングや治療計画の説明の際に、次のような点を質問してみてください。

  • CTによる三次元的な診断を行うか。神経や上顎洞との距離をどのように評価しているか
  • 自分の症例で特に注意すべき偶発症は何か。その予防策はどのように計画されているか
  • 術後に異常を感じたときの連絡先と、夜間・休日の対応方法
  • 万一偶発症が起きた場合の対応体制(院内での対応、連携する医療機関の有無)
  • 骨が足りない場合などの代替案(骨造成の併用、埋入位置の変更など)が示されているか

あわせて、次のような情報は、ささいに思えてもすべて歯科医師に伝えてください。

  • 服用中のすべてのお薬(特に抗血栓薬・骨粗しょう症治療薬・ステロイド)とお薬手帳の内容
  • 高血圧・糖尿病・心臓の病気などの持病と、その治療の状況
  • 過去の抜歯や手術で血が止まりにくかった経験、アレルギー、体調を崩した経験
  • 喫煙の有無と本数(治癒や感染に影響します)
  • 鼻炎や副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)など、鼻の病気の既往(上あごの手術では特に重要です)

術後については、「よくある経過」と「連絡した方がよいサイン」の線引きをあらかじめ知っておくと、慌てずに対応できます。次の表は一般的な目安です。

項目 よくみられる経過(一般的な目安) 連絡・受診を検討するサイン
痛み 処方されたお薬でやわらぎ、数日かけて軽くなっていくことが多い 日ごとに強くなる痛み、お薬を飲んでも続く強い痛み
腫れ 術後2〜3日をピークに、1週間前後で引いていくことが多い 腫れの範囲が広がる、飲み込みにくい・息がしづらい
出血 唾液に血がにじむ程度が半日〜1日ほど続くことがある ガーゼで圧迫しても鮮やかな血が止まらない
しびれ 麻酔の影響によるしびれは、通常数時間で消えていく 翌日以降も続く下唇・あごのしびれや感覚の鈍さ
鼻の症状 通常はほとんどみられない 鼻からの出血、水や空気が鼻に抜ける感じ、頬の重い痛み

治療全体の費用・期間と主なリスク(自由診療についてのご案内)

インプラント治療は、健康保険が適用されない自由診療です。費用は、埋入する本数、骨造成の有無、被せ物の種類などによって症例ごとに異なり、診察と検査を行ったうえで、治療計画とあわせて提示されます。治療期間は骨の状態や治癒の経過によって幅がありますが、埋入手術から被せ物の装着までおおむね数か月程度、通院回数は検査・手術・経過確認・型取りなどを合わせて数回から十数回が一般的な目安です。主なリスク・副作用としては、本記事で述べた出血、腫れ、痛み、感染、神経損傷によるしびれ、上顎洞炎のほか、長期的にはインプラント周囲炎などが挙げられます。治療の効果や経過には個人差があり、同じ結果をお約束できるものではありません。

よくある質問(FAQ)

外科的偶発症は、どのくらいの確率で起こるものですか。

偶発症の種類や症例の条件によって幅があり、一律の数字でお答えするのは適切ではありません。重い偶発症はまれと考えられていますが、その確率は骨や神経の条件、全身状態によって変わります。大切なのは、ご自身の症例における注意点と予防策の説明を、術前に個別に受けることです。

しびれが出た場合、どのくらいで治りますか。

損傷の程度によって、数週間から数か月かけて徐々に改善していくものから、長期間残るものまで幅があり、断定的な見通しはお伝えできません。共通して言えるのは、早く気づいて早く対応を始めるほど、とれる選択肢が多いということです。麻酔が切れた後もしびれが続く場合は、翌日を待たずにご連絡いただいて構いません。

上顎洞にトラブルが起きたら、治療は中断になりますか。

状況によります。小さな穿孔であれば、その場で保護・閉鎖して治癒を待つことがありますし、埋入を延期して骨や粘膜の条件を整えてから再開する場合もあります。上顎洞炎が起きた場合も、お薬や耳鼻咽喉科との連携による治療を行ったうえで、インプラント治療を続けられるかどうかが個別に判断されます。

血液を固まりにくくする薬を飲んでいても、手術は受けられますか。

服用中でも、出血への対策をとったうえで手術が検討されることは少なくありません。重要なのは、自己判断でお薬をやめないことです。中断には血栓症のリスクが伴うため、処方医と歯科医師が連携して方針を決めます。詳しくは第28回で解説していますので、あわせてご覧ください。

手術後の腫れや内出血は、どのくらい続きますか。

個人差はありますが、腫れは術後2〜3日をピークに1週間前後で引いていくことが多く、皮膚に出る内出血のあざも、1〜2週間ほどかけて薄くなっていくのが一般的です。腫れが日ごとに増していく、飲み込みにくい・息がしづらいといった症状があるときは、目安にかかわらず早めにご連絡ください。

CTやサージカルガイドを使えば、偶発症は完全に防げますか。

どのような設備や手法を用いても、偶発症の可能性を完全になくすことはできません。CTやガイドは確率を下げるための手段であって、ゼロにする道具ではありません。だからこそ、予防の体制と併せて、万一の際の対応まで含めて確認しておくことが大切だと考えています。

偶発症が不安で、治療の決心がつきません。どう考えればよいですか。

不安の多くは「分からないこと」から生まれます。ご自身の骨や神経の条件、想定されるリスクと予防策、万一のときの対応を、納得できるまで質問してみてください。説明を聞いたうえで迷う場合は、別の歯科医師の意見を聞くセカンドオピニオンも選択肢になります。急いで決める必要はありません。

偶発症が起きた場合の対応や費用の扱いは、事前に確認できますか。

確認できます。術後の連絡窓口、夜間・休日の対応、連携する医療機関の有無、追加の処置が生じた場合の費用の考え方などは、治療を決める前に質問してよい事項です。当院でも、手術前の説明の際に、術後の注意事項と緊急時の連絡方法をあわせてお伝えしています。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療方針は診察のうえ個々の状態により異なります。詳しくは歯科医師にご相談ください。

監修者:歯科医師 坂巻 良一

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次